外壁の種類～ALC編～　ｽﾀｰﾍﾟｲﾝﾄ外壁屋根塗装防水専門店 20191124

みなさんこんにちは。
スターペイント春日ショールーム店の板島です。

11月も終わりに近づき、クリスマスのシーズンがやってきますね！本日春日は残念ながら雨模様となっていますが、せっかくの日曜日、みなさん楽しまれていますか？今日は外壁の種類、なかでもALC（エーエルシー）と呼ばれる外壁の種類について、塗装リフォームと絡めながらお話しようと思います。

まず初めに、ALCとはなにかというと、Autoclaved Lightweight Concrete、日本語訳では軽量気泡コンクリートといわれています。

※実際の見た目の例

Autoclaved：製法を表している
Lightweight：軽い
Concrete：コンクリート

つまり、オートクレイブされた軽いコンクリートという意味になります。
珪石、セメント、生石灰、発泡剤のアルミ粉末を主原料とし、高温高圧蒸気養生という製法で作られています。実は100年近く前に開発されているもので、日本に入ってきてからは50年ほどの歴史のあるものなんです。個人宅のみならず、商業施設や医院関連の建物など、幅広く使用されています。

ALCの特徴

ALCは基本的に設計デザインしやすいように通常のサイディングボードなどより小さく作られています。また、このALCは軽量気泡コンクリートの名前の通り、内部に無数の気泡が存在する建材で実にたくさんの長所を持っている優れたものなんです。

・普通のコンクリートに比べ軽量で施工しやすく、建物への負荷も軽減

・耐火性、防火性に優れている
※国土交通省から耐火構造の認定を受けており、燃えにくく火災時でも有害ガスが派生しない

・断熱性に優れている
※内部の気泡が外気からの熱の伝わりを抑え、夏は暑さを冬は寒さを抑えてくれる

・遮音性に優れている
※内部の気泡が音を吸収音を通しにくい構造になっている

・調湿性に優れている
※吸水性が高く乾燥しやすいため、湿度調整の役割の果たす

どうですか？とっても優れた建材なのが良くわかりますよね。
ただし、もちろん万能ではありません。実はALCは水分に弱く、建材自体は防水機能を持っていません。なのでALCは新築時には必ず表面に塗装などの処理が行われているのですが、経年などで防水性能が落ちると水分が過剰に浸透し、状況によってはALCパネルが凍って割れたりといった具合に破損を引き起こしやすくなってしまいます。

また、通常サイディングボードなどを使用する場合は内部に防水シートを使用しますが、ALCは施工上防水シートを入れないため、防水性が落ちたままほっておくと雨漏れや内部劣化に直結してしまいます。パネルが小さめに作られているのもポイントで、その分つなぎ目、つまりシーリング箇所が増えるので、シーリング部分の劣化もまた雨漏れに直結してしまいます。
その他の注意点も合わせてまとめると次のようになります。

ALCの注意点

・塗装による防水機能の付加や定期メンテナンスが不可欠
　※ALCパネル自体に防水機能はなく、むしろ吸水性があるため

・塗装メンテナンスの遅れはALCパネルの破損や欠損のリスクを高める

・外壁はもちろんシーリング部分のちょっとした劣化でも雨漏れや内部劣化に直結する可能性が高い
　※内部に防水シートの壁が無いため

・1枚のパネルが小さい分シーリング箇所が増え、シーリング補修や打ち替えにかかる費用があがる

どれもALCの良さや特徴について回る影のようなデメリットなのですが、しっかり理解しておかないと、パネルが破損してしまった、雨漏れしてしまった、となってからでは余計な不便や費用をかけることになりかねません。

総じて、ALCは使用するメリットも多く非常に優れた建材である反面、点検や塗装メンテナンスは必ず定期的に行う必要があるということを知ってください。
※ちなみに、ALCの場合シーリング部分が建物の見た目から浮かない為に肌合わせといわれる施工をシーリング部分に施す場合が多いです。その場合は塗装工事の手間が少し増えてしまうので費用は相場よりさらに高くなることが多いです。長期的な目線で工事や予算の計画を建てましょう。

「うちの家ALCかも・・・」
そう思った方は是非今日の記事を頭の隅においてお見積りなど確認してみてください。
また、疑問点やご自宅の劣化状況が気になる場合などは是非お気軽にご相談ください。